解体工事は、建物を解体して更地にする大規模な工事です。
この工事を行う際には、様々な準備が必要となります。
その中でも特に重要なのが、ライフラインの停止手続です。
ライフラインとは、私たちの生活を支える電気、ガス、水道などのインフラ設備のことを指します。
「解体工事に伴うライフラインの撤去」という場合は、ガス管や電線などの撤去を表しています。
解体工事中は、大きな重機を扱いながら解体を行う為、これらのライフラインが誤って損傷したり、
漏電・ガス漏れが発生し、大きな事故に繋がる可能性があります。
そのため、工事前に必ずライフラインを停止し、安全を確保することが不可欠となります。
解体工事をする前に、以下のライフラインを確認する必要があります。
・ガス
・電気
・水道
・インターネット回線、電話回線
・浄化槽
無事に解体工事着工ができるよう、ご案内していきます。
解体工事前に必ず供給停止を要請しておくべきライフラインが、ガスです。
ガス管を撤去しておかないと、管を傷つけてしまう恐れがあります。
管を傷つけてしまうと、ガスが漏れてしまい、引火や爆発などの大きな事故が発生してしまう恐れがあり、とても危険です。
ガスの供給方法は大きく分けて下記のとおりです。
・プロパンガス
・集中ガス
・都市ガス
次に、それぞれの違いを紹介していきます。
プロパンガスは、個別プロパンとも呼ばれています。
プロパンガスの場合、各家庭にボンベを設置してガスを供給していく供給方法です。
このボンベにはガスが充填してあり、ほとんどの場合でガスボンベにガス会社の問い合わせ先が記載されています。
つもり、事前の連絡はガスボンベに記載されている問い合わせ先に連絡が必要です。
ガスの開栓時の契約書類などにも詳しい連絡先が載っているので、
そちらを確認してみるのもいいでしょう。
集中プロパンは、アパートやマンション、または工場のような事業者向けに供給されているものです。
まとまった住宅街にも供給されている場合もあり、ガスを充填したボンベが一箇所に貯蔵してあります。
貯蔵されているボンベから、ガスを供給している方法なので、ガス会社の確認方法はプロパンガスと同様です。
ガスボンベにガス会社の問い合わせ先が記載されているので、確認したうえで連絡しましょう。
都市ガスは、プロパンガスや集中プロパンのようにボンベがありません。
道路の下に通ったガス管から供給しています。
ガスの開栓時に渡された契約書面に記載されたガス会社を確認したうえで、連絡しましょう。
ガス会社に連絡を入れる際にもっとも注意しなければいけないのは、単純に「供給停止依頼」だけではなく「解体工事をするための撤去依頼」だという旨も伝えなければいけない点です。
そうでないと、単に停止するだけの扱いになったり、ガス管の撤去まで必要なのにそれがされておらず大きなトラブルに繋がってしまう恐れがあります。
ガス会社に連絡する前に、以下の情報を控えておき、解体工事の開始日や期間を伝えましょう。
・撤去する場所の住所
・契約者の氏名および連絡先
・撤去する時期
・お客様番号もしくはメーター番号
先述した通り、解体工事の際にガス管を重機などで損傷してしまうと、引火・爆発といった大事故を引き起こす恐れがあります。
工事前の供給停止・撤去依頼の連絡は絶対に忘れないように気をつけましょう。
また、ガス停止の際には依頼主の立会いが必要となります。
ガス会社側のみならず、自分のスケジュールも関係してくるため、余裕をもった日程で早めに連絡することをおすすめします。
解体工事前に、しっかりと準備をしたつもりでも、いざ工事を始めてみたら地中の思わぬ場所からガス管が出てきた、という事例もあります。
何度も述べている通り、ガス管は扱いを誤ると大事故につながる恐れがあるため、こういった場合もすぐにガス会社に連絡をして専門の担当者に判断と指示を仰ぎましょう。
今回は、解体工事前のガス撤去に関する方法や必要性を詳しく紹介しました。
重大な事故に繋がってしまう可能性があるため、ライフラインの停止は必ず事前に確認をして、手続きを行いましょう。
次回のコラムでは、電気・水道・電話・光ケーブル等の停止手続きについて紹介していきます。
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