家を建て替えたり、土地を売却したりする際に必ず耳にする「更地」と「整地」。一見同じような意味合いを持つ言葉ですが、実は明確な違いがあります。今回は更地と整地の違い、更地のままにしておくデメリット、そして更地の活用方法について詳しく解説します。
1. 更地、整地とは
更地とは、建物や塀などの構造物がなく、平らにならされた土地のことを指します。一般的に、建物を解体した後に何も残っていない状態の土地を更地と呼びますが、更地であるためには必ずしも解体作業が必要なわけではありません。例えば、もともと何も建っていない空き地や、畑なども更地に含まれます。
一方、整地とは、更地をさらに整備した状態の土地のことを指します。具体的には、更地に残っているコンクリート塊や木くずなどの廃棄物を撤去し、重機を使って地盤を締め固め、平らにならします。整地をすることで、家が建ちやすく、水はけや排水が良くなり、土地の強度も増します。
2. 更地と整地の違い
更地と整地の違いは、主に以下の2点にあります。
- 廃棄物の撤去・・・更地は、建物を解体した後に何も残っていない状態であれば、廃棄物の撤去は必要ありません。一方、整地は必ず廃棄物を撤去する必要があります。
- 地盤の整備・・・更地は、平らにならされているだけで、地盤の整備はされていません。一方、整地は重機を使って地盤を締め固め、平らにならします。
つまり、更地は整地よりも簡易的な整備しかされていない状態と言えます。
3. 更地のままにしておくデメリット
更地をそのままにしておくと、以下のようなデメリットがあります。
- 雑草が生える・・・更地は放置しておくと、すぐに雑草が生えてしまいます。雑草が生えると見た目が悪くなるだけでなく、害虫の発生源にもなります。
- 地盤が沈む・・・更地は地盤が締まっていないため、雨が降ると地盤が沈んでしまう可能性があります。地盤が沈むと、家が傾いたり、排水不良が起こったりするなどの問題が発生します。
- 防犯対策が必要・・・更地は何もないため、防犯対策が必要になります。防犯対策をしないと、不法投棄や盗難などの被害に遭う可能性があります。
- 土地の価値が下がる・・・更地は、整地された土地よりも土地の価値が低くなります。土地を売却する場合は、整地してからの方が高値で売れる可能性があります。
4. 更地の活用方法
更地は、以下のような様々な活用方法があります。
- 家を建てる・・・更地は、家を建てるのに最適な土地です。整地された土地よりも費用を抑えて家を建てることができます。賃貸アパートを建てることで、節税対策にもなります。
- 駐車場にする・・・コインパーキングや月極駐車場といった駐車場にすることもできます。建物を建てるよりは初期費用を安くでき、安定した収入も得られます。ただ周辺環境によって収益は左右されるため、需要があるか否かのリサーチは必要です。
- 太陽光発電所を設置する・・・太陽光発電所を設置するのにも適しています。野立ての場合だと、日当たり以外にも、地盤が固く、災害の危険性が少ないところである必要があります。
5. まとめ
更地と整地は、一見同じような意味合いを持つ言葉ですが、実は明確な違いがあります。今後の土地の活用方法に合わせて、更地にするか、整地にするか検討して頂くのがいいでしょう。
上記のどれにも活用方法が見いだせない場合は売却を検討することも選択肢の1つです。
土地の状況や目的に合わせて、最適な活用方法を選択しましょう。